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赤十字

赤十字社は、スイス人実業家アンリ・デュナンの提唱により創立された、 「人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性」の7原則を掲げて、世界各国に存在する人道的活動団体です。 国の内外を問わず、戦争や大規模な事故や災害の際に敵味方区別なく中立機関として人道的支援を行います。 組織的には「ジュネーヴ条約」とこれに基づく国内法によって、特殊な法人格と権限を与えられた団体です。

 

ジュネーヴ条約

 

ジュネーヴ条約は、戦時国際法としての傷病者及び捕虜の待遇改善のための国際条約。 1864年に赤十字国際委員会が「戦争時の捕虜に対する扱いを人道的にする必要がある」として提唱し、 スイスのジュネーヴで「傷病者の状態改善に関する第1回赤十字条約」が締結されました。 その後ジュネーヴで締結された以下の諸条約も含めて「ジュネーヴ条約」と呼びます。

 

アンリ・デュナン

 

ジャン・アンリ・デュナンは、スイスの実業家。赤十字社を創設し、1901年に第1回ノーベル平和賞を受賞しました。 デュナンは赤十字を創設したため赤十字の父と呼ばれています。 1859年、フェリーノの戦いに遭遇したデュナンは戦場に放置された死傷者の姿をみて、その救援活動をしている 地元の女性たちの群れに入り、自らも救援活動に参加しました。何故敵味方分け隔てなく救済するのかと尋ねられ、 「人類はみな兄弟」と答えたのは有名です。1862年その体験を書いた「ソルフェリーノの思い出」を出版、戦場において敵味方の 区別なく負傷者の救護に当ることを目的とする赤十字の創設の契機となりました。 1863年、ジュネーヴで負傷兵救済国際委員会が結成され、これが赤十字社の誕生に発展しました。 その後、各国赤十字社の創設から国際赤十字に向かっていく過程で、赤十字の活動範囲は戦争捕虜に対する人道的救援、 一般的な災害被災者に対する救援へと拡大していきました。

 

 

多くの国では、識別マークはデュナンの母国スイスの国旗の色を反転した、白地に赤い十字を採用しています。 呼称については「赤十字社」が一般的ですが、中華人民共和国と中華民国では「紅十字会」、また北朝鮮では「赤十字会」と呼んでいます。 また、イスラム諸国では、「十字はキリスト教を意味し、十字軍を連想する」として嫌われたため、白地に赤色の新月を識別マークとし、 「赤新月社」と呼んでいます。ですが、インドネシアはイスラム教国ですが例外的に「赤十字社」とよんでいます。 またパキスタン、マレーシア、バングラデシュなどは設立当初は「赤十字社」でしたが、のちに「赤新月社」に変更しました。 他にも「ダビデの赤盾」、「赤獅子太陽」など種々の標章が乱立した事から、赤十字・赤新月に代わる共通の標章採用が提案されました。 これには加盟国の合意に基づくジュネーブ条約の改訂を要する為に議論は紛糾しましたが、2005年の総会において全会一致原則の 総会では異例である投票による賛成多数により、赤の菱形を象った宗教的に中立な第三の標章「Red Crystal」が正式に承認されました。 「Red Crystal」の標章の意味や法的効力は従来の赤十字・赤新月と完全に同一です。また、この標章は単独で用いる以外に中の白地の 部分に独自のマークを入れても構わないということです。このため「Red Crystal」の中に「ダビデの赤盾」のマークを入れた標章を 用いることで、イスラエルの赤盾社は国際赤十字への加盟が出来る事となり、赤十字国際委員会は同社を正式に承認しました。 同様に国内での宗教勢力のバランスから赤十字・赤新月の標章を併用したいと主張しているエリトリア等の国や地域でも、 「Red Crystal」の中に赤十字・赤新月両方のマークを入れた標章を使用することで国際赤十字への加盟を期待しています。

 

赤十字の主要任務

 

赤十字の主要な任務としては、紛争や災害時における、傷病者への救護活動や 戦争捕虜に対する人道的救援(捕虜名簿作成、捕虜待遇の監視、中立国経由による慰問品配布や捕虜家族との通信の仲介など)、 赤十字の基本原則や国際人道法の普及・促進や平時における災害対策、医療保健、青少年の育成等の業務など、非常に多岐にわたります。

 

国際赤十字・赤新月運動

 

国際赤十字・赤新月運動は、赤十字国際委員会 (ICRC)、国際赤十字赤新月社連盟 (IFRC)、各国の赤十字(赤新月)社の3組織で 構成されています。各組織は財政・政策の面で独立しており、ICRCは紛争、IFRCは自然災害、赤十字・赤新月社は主に国内で活動を展開し、 それぞれの基本的な任務は異なっています。いわゆる「国際赤十字 (IRC)」はこの国際赤十字・赤新月運動を指します。 赤十字運動の最高決定機関は赤十字・赤新月国際会議と呼ばれ、この国際会議は原則として4年ごとに開催されます。 国際会議には、ジュネーヴ諸条約締約国政府の代表、ICRCの代表、IFRCの代表、各国赤十字・赤新月社の代表が参加します。 赤十字運動の各組織は独立していますが、活動上は連携しており、ICRCは各国赤十字社と連携して任務にあたっています。 例えば日本赤十字社は、紛争地におけるICRCの支援活動に日本人職員を派遣しています。
また追跡事業では、世界を網羅するICRCのネットワークに加え、各国に根を張る赤十字・赤新月社のネットワークも活用されています。

 

赤十字国際委員会 (ICRC)

 

赤十字国際委員会(ICRC)は、戦争時における中立人道的活動を行う国際組織です。1863年に創設され、本部はスイス・ジュネーヴにあります。 国際赤十字・赤新月運動の基本原則「人道・公平・中立・独立・奉仕・単一・世界性」にもとづき、約12,000人の職員がおよそ 80カ国で活動しています。

 

国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)

 

国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)は、各国赤十字社(152ヶ国)、赤新月社(33ヶ国)及び赤盾社の連絡調整を目的とする 世界最大の人道主義団体。本部をスイスのジュネーヴに設置、世界中をカバーする14地域事務所を有し、63ヶ国に代表を置いています。 旧称・赤十字赤新月社連盟。

 

保護標章

 

赤十字の標章及び赤新月の標章は、「戦地にある軍隊の傷者及び病者の状態の改善に関する1949年8月12日のジュネーブ条約」第44条により 赤十字社・赤新月社と「軍隊およびこれに準ずる組織の医療・衛生部隊の人員・施設資機材」、つまり衛生兵が独占的に使用することに なっており、条約加盟国では他の法人などがこの標章を使うことはできません。これは、赤十字・赤新月の関係者・施設資機材は、 人道上、戦地・紛争地でのあらゆる攻撃から無条件で保護されねばならない存在だからだそう。単に医療施設を表すのではないことが 厳格に規定されています。ただし、各国赤十字社・赤新月社から許可を受けた上での、救急車や救護所での平時の使用は例外的に 認められています。日本国内においては、「赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律」によって、第1条に規定された赤十字、 赤新月、赤のライオン及び太陽の標章及び名称の使用は、日本赤十字社及びその許可を受けた者のみに制限されており、みだりに 使用した場合は懲役または罰金刑に処されます。しかし、一般の病院、薬局、テレビ番組、広告などでの誤った使用が後を絶たないことから、 日本赤十字社では誤用しないように呼び掛けています。なお、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する 法律第157条第2項では、武力攻撃事態等においては、指定行政機関の長又は都道府県知事が、医療機関や医療関係者に赤十字標章等を 使用させることができるとされています。また、商標法第4条第1項第4号においては、赤十字の標章及び名称等の使用の制限に 関する法律第1条の標章及び名称については、商標登録を受けることができないとされています。